6月1日(土)、2日(日)
東京芸術大学取手校地 メディア教育棟
●逆シュミレーション音楽とは
「逆シュミレーション音楽」という響き。シュミレーション返し?
なんて、ことをふと、思いながら、参加した今回の講義は実際にMAXをつかっ
て、シュミレートしたアルゴリズムを元に、実際に演奏するというものなのです
が、私はそれに先立って、予習?しようと、物色していたら、「第二回方法芸術
祭」なるイベントにて、逆シュミレーション音楽「またりさま」を発表したとい
う情報を得て、さらに物色。その「またりさま」の元となったMAXのパッチ、及
び、解説を発見。(なんて、おーげさなんでしょう)なんとなく、「逆シュミ」
の意図するところがおぼろげながら見えてきていました。
そのアドレスはこちら↓
http://www.iamas.ac.jp/%7Emmiwa/XORensemble.html
>三輪さんはどちらかというと、方法の秘匿や解けなさについて考えているが・・・
(The Beach 日記 by EVさん)
と、いきなり他人の土俵、いや、ふんどしで、すみませんが、この「第二回方法
芸術祭」を観ての考察にぴんと来たのでした。パラメーターの値を1、2、3、
4、と、増やしていって、100まで予想の範囲内の結果がでていたからといっ
て、101の時に果たしてそのとおりか?実は、とんでもない結果がでるのではな
いか?実際、数学的法則にはこういった、予期できぬ結果をうむことがあるそう
だが、もう、演繹しまくりの結果であらわれる、ある結果。ケイオティックな、
それは三輪さんの言う「あり得たかもしれない」音楽なのかもしれない。この
「逆シュミ」は歴史を圧縮し、文明をも巻き込んだ、試みなのだろうか?
なんて、むずかしいこといってますが、要はtry&try、search&destroy(これ
はうそ)。アルゴリズムを作ったら、ただひたすら、試行を繰り返すのみ。もち
ろん、これは人が演奏?(というか処理??)できる範囲の演算をともなったア
ルゴリズムでなくてはならない。(そりゃー、そうだな)もちろん、IQ200の天
才をそろえて、複雑な演算をさくさくやってもらうのも、良いのかもしれない
が・・・。
というところで、「逆シュミレーション音楽」ってどんなものだかわかって来ま
した?すっかり長文に突入していますが、そろそろ、今回の実習の様子などな
ど、報告します。
●「またりさま」 exclusive ORアンサンブル
詳しいこの作品の解説は上記のアドレスに詳しいのでそちらを参照していただけ
れば良いのですが。ともかく、実際に、参加者がみんな輪になって、カスタネッ
トと、鈴を手に持ち、背中をたたきながら、マクロな視点で、音を出すのではな
く、ただ、背中をたたくという、情報に対して、カスタネットか、鈴を鳴らすと
いう回答をするのみに、徹する。多分、輪の中に参加していると、何が起こって
いるかわからないが、先に紹介したシュミレート・パッチによれば、プレーヤー
各々の初期値(これは今回ランダムに、参加者が決めました)によって、違いが
あるものの、ループしているように聴こえない。あるいは収束してしまう。ある
いは発散してしまう。プレーヤー各々はとても、単純な決まりで、音を出すのだ
が、それが、ケイオティックな結果を得るという、ある種の「細胞オートマト
ン」のようなこととなる。「細胞オートマトン」について、わたしはよくわから
んのだが、これを簡単に観ることのできるソフトウエアを知っていたので、レク
チャーの中で「細胞オートマトン」が取り上げられて、「逆シュミ」がある種の
文明早送りシュミレーションであること。つまり、演繹しまくりの∞の地平に現
れる慣習や、しきたり、儀式といった長い時間の間に培われてきたものを、コン
ピュータというツールを用いて、シュミレーションを用いて作り出していこうと
いう試行であることが、どうにか理解できたのでした。
音楽をシュミレーションするためのコンピュタからシュミレーションを音楽にす
るためのコンピュータへ。
といったところで、次回は実際にシュミレーションして、それを演奏してみた
「津田式」という「逆シュミ」をみんなで作ったお話をしたいと思います。
内容が濃いゆえに、2回に分けて紹介することと、しました。
三輪眞弘氏HP:
http://www.iamas.ac.jp/~mmiwa/
「水牛」:
http://www.ne.jp/asahi/suigyu/suigyu21/
「水牛」書きかけのノート(13)高橋悠治:
http://www.ne.jp/asahi/suigyu/suigyu21/sgbn/sg0205.html
機関配信誌『方法』:
http://www.aloalo.co.jp/nakazawa/method/index_j.html
細胞オートマトンの観ることのできるソフトウエアCellAutomatonPPC:
http://www.asahi-net.or.jp/~hq8y-ishm/cellauto.html