2004年03月28日

唐組・第27回公演 「闇の左手」(17号 26.7.01)

6月9日(土)、10日(日) 仙台市西公園・特設紅テント劇場

思わぬことからテレビに露出のおおくなってきている唐十郎の劇団「唐組」の公演が仙台にてありましたので、それを観てきました。どうしても、演劇というと、首都圏や畿内での公演が中心でなかなか、地方で観る機会がないものですので、あまりみたことがないし、ライブという点では、変わりがないし、最近のインスタレーションの中には演劇的な要素が重要な役割をしているものもあるので、ともかく、観て確かめようという感じで、友人の誘いで、軽い気持ちで観てきました。

さて、テントで演劇といいますと、何か、アングラな感じで、イデオロギー的な芝居だと思いがちですが、唐組の場合は全くそれとは違ったものでした。喜劇的な要素を含みつつ、少々荒唐無稽なストーリーが展開していく、アドリブ的なせりふがちりばめられたエンターテイメントでした。題目になっているように左手を巡るお話なのですが、その左手は義手でした。たぶんこれは四谷シモンの作品とのことでしたが、左腕が、やけになまめかしい。この小道具が存在感を発揮することでかなり、ストーリーをひっぱってくれていたように思います。それから、なんといっても、テントという場所の力がすごい。そこにいるということが、それだけで、物語のなかへ、少々、摩訶不思議な世界へ何の違和感なく入っていけるように思いました。(まー、入ることの抵抗感はあるのだけど)そして、最後にその空間から舞台の背景が取り払われ現実の公園というロケーションがいきなり登場し、それまであった一種独特の空間はなくなってしまうという演出はこのテントなくしてはあり得ない演出法だな、と、状況がつくりだす一種のドラマがとてもうまくできていて、楽しめました。

ロケーションを利用するというのは音楽に関してもいえるのですが、その最大級のもの(大きさもそうだけど)にエオリアン・ハープがあります。これは楽器と言うよりは建築物に近いのですが、その建築物に風が通り抜けることによって音楽を奏でるというものです。いろいろあるでしょうから、必ずしもそうでないかもしれませんが、だいたいが、鉄骨むき出しで、その間を風が通ると振動が音へと変わるものといったものです。国内では北海道のNTT苫小牧支店にエオリアン・ハープがあることを知っている以外はそう名乗るものはありませんが、音の出るオブジェは結構あると思います。最近は「音の彫刻」なんて呼ぶようなオブジェもあるようですが、「音の彫刻」はサウンド・スカルプチャというある種のインスタレーションもあるので、最近、こんがらがっています。

さて、どうもこの頃、音楽関係のイベントに行っていないなと思っているのですが、なかなか、近くで行きたいと思うものも少なく、これでいいのかと、思っているのですが、今年も、IAMAS DSP Summer Schoolが9月に開催されることが決定したようですので、今年こそは参加しようと思っているんです、全日程でなければ、可能なような気がするので。ということで、秋にはDSPSSの模様を毎日お届けすることができるのではないかと、楽しみにしています。まー、休みが取れることを祈るばかりです。

NTT東日本苫小牧支店のHP:
http://www.ntt-east.co.jp/hokkaido/tomakomai/sityou/erimo/taiken.html

Posted by com4jai at 2004年03月28日 23:33
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