先週に引き続き数学関係に話を持っていってますが、今日は、具体例に ついて話を続けていくことにします。
この数列は、イタリーの数学者 Leonardo Fibonacci の直面した次の問 題に由来しています。
『1対のウサギがいる。このウサギは毎月1対の子供を生み、生まれた 子供は2ヶ月後には成長して毎月1対の子供を生む。最初の1対のウサ ギは、1年後に何対になっているか?』
さて、一般的な知識はこれくらいにして、なぜ、この数列を利用しよう としたかということになりますが、これには黄金律が関係しているので す。知っている方もいるでしょうが、黄金律で作曲された音楽というの
もこういった数学的法則を利用したもののなかでは比較的メジャーなも のです。その歴史も古く、占星術なども加わり、なんとも、オカルトな 雰囲気もある数列なのです。「天空の音楽」なんてのもありましたよね。
この数列のとなりあった項の分数は黄金律です。
というわけで、実際にexprを使って計算させてみることにします。
私は*1の一般項を使ってみました。 そこで、この式を見ていると、括弧が多いことに気づいた。これは、計 算の順番がめんどくさいということです。ということで、わたしは以下
のような、ブロックで複数のオブジェクトを使うことにした。
とした。(a),(b)の結果を(c)の二つのインレットにつなぐことによって、 一般項を導き出すこととなっている。なぜ、このようなふうに分けたか
というと、pow(,)の書式で括弧を使ううえに、さらに、ルートも括弧と、 わかりにくいためなので、本当は一つのオブジェクトでやるべきなのか
もしれませんが、もう一つうまくいかなかったので、中途半端ですが、 これで行こうと思います。
ところで、これは指数関数を使っているせいか、入力する値が大きくな ると、正しい値が出てこなくなります。Maxの演算能力によるところも
あるように思いますが、一般的にも、指数計算とはこういった誤差が出 てくるのだそうです。だから、もちろんこの作ったパッチも、入力する 値に限界があるということになります。次回は、この限界を踏まえたう
えで、どうやって、利用していくかを展開していきたいと思います。
ためしに3つの項が導き出されるパッチを作りました。 これはどんなホーモニーになるのかな?と、ためしにノートナンバーで
も掃き出させてみようかと思っています。