2004年03月28日

grain~ のありがたさとは? (創刊3号 16.12.00)

さて、先週、予告した通り、佐近田展康さんのパッチ grain~について 話を進めていきたいと思います。で、最初にお断りしておきますが、わ
たし、このパッチを論理的に理解をしているわけではありません。一部 はなにをしているかわかっていますが、今ひとつ理解していません。こ のパッチの制作者、佐近田展康さんがリットー社から発売されているサ
ウンド&レコーディングス・マガジンで詳しく解説されていましたし、 今年の夏のDSP Summer School 2000でも、グラニューラー解体新書
と題して、レクチャーも行っているので、このパッチがいかなるものか 知っているかたも多いと思います。

・・・・ で、おしまいとしたいところですが、私はこのパッチを変な風に使った んですよ。そういった、変則的な、きっと、そういう風に使わないので
はないかと思うのですが、今回、私が制作したパッチはその変則的な使 用のおかげで、メロディのバリエーションを作り出しているのです。

grain~は音声ファイル(サンプル)の長さを変えずに音程(ピッチ)を 変えたり、その逆で、ピッチを変えずにサンプルの長さを変えることの できるパッチです。なおかつ、サンプルの任意の点から、任意の長さで。
フィジカル・プロダクツでいえば、ローランドから発売されている、VP とか、PCのソフト、ACID なんかがそれににていると思います。なおか
つ、ぶつぶつといったノイズもでないので、それだけでも、面白いこと がたくさん出来そうです。そこで、いじっていて、なんとも面白い音が 出たんです。Duration
というパラメーターを、ぐいぐいいじってると、 ピッチが行ったり来たり、サンプルの長さもランダムに変わってしまう んです。ただし、このパラメーターをすごく大きい値にした場合ですけ
ど。つまり、この値を変えていくことによって、様々な音が出てくるん です。サンプルを再生すると、fiddle~がピッチを読み取って、ノート を掃き出す。その値を使って、このDurationを動かせば、サンプルの
再生が、先程とは違ったものとなる。これの繰り返しで、バリエーショ ンを得ています。

もう一つの活用は掃き出されたノートを発音させる仕組みです。これは 後ろのほうでパンニングしたりしているストリングスのような音がそれ です。これは、任意の演奏された音の位置とノートを一致させる事によ
って、演奏されています。

さらにこれらをrandom objectによって確率的に曲を発生させていま す。ただし、このオブジェクトは真の乱数を掃き出してはくれませんか
ら、パッチを実行すると、毎回同じ値から始まってしまうので、数個を 同時にバングしないように工夫をしています、・・・たいしたことして ません。(もっと、精進せねば)


以上、3回にわたって、自作パッチのアイディアあたりを解説してみま した。こんなものでも、みなさんの創作のたしにでもなれば、幸いです。

Posted by com4jai at 2004年03月28日 20:52
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